祖母の終活

県外に一人暮らしをしている祖母がいます。現在85歳ですが、足腰も丈夫で二階建ての一軒家に一人で暮らし、食事も三食作り、庭には家庭菜園をして、洗濯や掃除もきっちりこなしています。ただ、洋服や帽子などを買うのが昔から好きだったため、二階の箪笥の中には沢山の衣類が収納されています。昔は多くの孫たちが泊まりに来ていたので、布団も10組くらい押入れの中に詰まっています。調理器具や食器を買い集めるのも好きなので、キッチンの収納棚や食器棚にはぎゅうぎゅうにフライパンや鍋、和食器や洋食器が入れられています。冷蔵庫の中もスーパーが遠いため、食材を買いだめし、色々なものが詰めこめられています。
最近、祖母は「もうじき、おじいさんのお迎えが来る頃だから」と、洋服や食器などを人にあげたり、捨てたりするようになってきたそうです。母親が三連休などを利用し、祖母の家に帰省していますが、行くたびにものが少なくなっていくとのこと。
孫の写真を現像して持って行っても、嬉しそうに写真を見ますが、その後は置いておいても自分が死んだ時に処分に困るので、いらないと言うそうです。写真はやめて、携帯でムービーを撮って見せることにしたそうです。
それでも3LDKの一軒家なので、まだまだ物が多いそうで、母が帰省した際に祖母と一緒に掃除をした箪笥の奥から母の学生時代の制服が出てきたり、独身時代のミニスカートのスーツが出てきたり、びっくりするくらい物持ちが良いようです。それらも、もう着る機会なんて全くないので、ゴミとして捨てているそうです。
祖母は、自分にもしものことがあった時に、残された子どもや親戚たちに迷惑を掛けてしまうこととも忍びないのですが、それよりも自分の物を勝手に捨てられるのが嫌だそうです。祖母の意識があるうちに、いらない物はゴミとして捨てて、リサイクルできるものはリサイクルし、貰ってくれる人がいるのなら、手渡しであげたいらしいです。
終活にも色々ありますが、私の祖母の終活は、祖母と一緒に生活を営んでいった物たちの処遇をきっちり決めていくことのようです。